そういえば、娘が小学校に入学してすぐ、
「○○ちゃん(本名)のことは、わたしっていうみたいやで」
と、言いました。
担任の先生が自分のことは「わたし、ぼく」と言いましょう。
という、お話しをされたのかも知れません。
「そうやで~自分のことは、わたしって言うんやで」
と、何気なく返したのですが、なんだか娘は、モジモジ。
なぜモジモジしたのか、コッソリ探ってみたら、小学校に上がる前まで、周りのお友達はみんな自分のことは自分の名前で呼んでいることが多かったのに、小学生になってから、自分のことを「わたし」といいはじめたことに、戸惑っているようでした。
大人になっても自分のことを本名でいう人がいて、そういう人は恥ずかしいと話題にされていることに、何度か遭遇したことがあります。
こんなことを私が気にする理由は、私が小学生のころ自分のことを「わたし」と、絶対言えなかったからです。自分のことを指す言葉がなく、会話をするとき苦労していました。
自分のことを指す言葉が無ければ、しゃべるときに主語がなくなり、親からつっけんどんな子だと言われていました。私が「わたしと言えない」ことに困っているとは、親は気づいていませんでした。
わたしが「わたしといえない」ことを敏感にキャッチした友達がいて、わたしに「わたしといわせよう」と、よくいじわるな質問をしてくることがありました。当時は、とてもいやな友達でしたが、今思うと、その友達すごいなあと思います。
なぜわたしが「わたしと言えない」ことが起こったのかは、今でも深く考えたことがありませんが、小学生のころに、「わたしということ」をずっと拒否し続けて使わなかったからではないかと、思うのです。「わたしということ」に、なぜ抵抗があったのか、今となっては思い出せません。
きっと、些細な理由だったような、気がするのですが・・・。
今では私と言えるようになっていますが、かなり長い間、私と言えないことに苦しんでいたように思います。
娘にはわからないかなあ・・・とも思ったのですが、そんな話しを娘にしました。
しかし、娘は私の話しをとても興味深く聞いていて、わかる!と、妙に共感されました。
おかあちゃんは、困ったことだから、一年生のときにちゃんとわたしと言えるようになっておいたほうがいいと思うよ。学校で恥ずかしいのなら、家で練習をしたら、ぜったい自分のことを私って言えるようになるから。って。
それから、家で練習し始め、2週間くらいで「わたし」が使えるようになり、
よかったな~と、思いました。
わたしが長い間「わたしといえない」ことが、こんなところで活かされたので、
わたしといえなかったことは、それなりに傷ついていることなのですが、
よかったな。と思うことにします。娘、ありがとう~!