発表がいやだった話し

ある日、娘が帰宅して、ただいまも言わずに、いきなりこんな一言。

「あたまがいたかったり からだのちょうしがわるいと がっこうおやすみしていいんやで」

これを聞いて、私はすぐに(何かあるな~)と思いました。
聞いてすぐに私は「そうやね。体の調子が悪い日は、学校は休んだほうがいいね。」と。
娘も、そうだよね。そういう日は休むんだよね。と、確認した様子で、宿題をしていました。

何かあったんだろうな。どうやって聞き出そうかな。明日何かあるのかな・・・。と思いながら、一緒に時間割をしているときに、娘がポツリと一言。

「はっぴょう、いややなあ」

もしかして、発表が明日あるのか?!と思い聞いてみると、
明日はみんなの前で発表する授業があるとのこと。

小学校に上がる前から、人前に出て喋ることが苦手だと先生に言われていて、発表会が近づいた時、すごく元気がない感じが続き、先生と一緒に家庭でも、「練習してるから大丈夫、できるよ」と励ましていて、「失敗したとこ、写真に撮ってやる~ぅ!」と冗談めいた感じでも、励ましてみたりもしていて、無事発表会でもちゃんと発表することができたのですが・・・。

小学校にあがってからも、人前に出るということは、克服できているわけではなかったようで、親の心配が苦手意識を作ってしまったのかも、とも思いました。

◆次の日の朝・・・
そんなことを思いながらの、次の日の朝、娘は朝起きると

「あたまいたい おなかいたい がっこうやすむ」

と言い始めました。

前の日、夫婦で話をしていて、私が、もしかしたら娘が学校行きたがらないかもしれない。と、夫に言っていたのですが、まさかの、け・・・仮病!

夫も娘の朝からそれを聞いて、笑いそうになっているのを我慢している・・・。
いやいや・・・確かに、ダイレクトな行動に出たけれど、娘はどうにかして休もうとしている!と、どうしたものかと、頭の中でぐるぐる考える私。

私「病院行く?」 娘「いく。」
私「注射するかもしれないけど、大丈夫?」 娘「うん。」
私「とりあえず、熱をはかろうか。」 娘「うん。」

「熱をはかっても平熱だったので、病院行かないでもいいよ。
とりあえず学校に行ってみて調子が悪くなったら先生に言って。お迎えに行くから。」
といったら、学校は行かない。休む。と、一点張り。

家を出ないといけない時間までそのままねばり続け、学校ははじまってしまいました。

(困ったな~。どうしよう)と思いながら、どうしたらいいか分からない私は、遂に言います。

私「今日、発表があるよね?」 娘「うん。」
私「発表いやって昨日いってたね。」 娘「うん。」
私「もしかして発表するのいやだからお休みしたい?」 娘「うん・・・」

そうか・・・。昨日、気づいたときにちゃんと話しをしておけばよかった。

私「そうか。いやなのわかった。昨日ちゃんとわからなくてごめんな」
娘「・・・」
私「昨日、時間割のときに、発表いややなあって言ってたよね。」
娘「うん。いった。」
私「発表はいやなのはわかるんだけど、学校をお休みしちゃうのは、どうなんだろう。おかーちゃんは、ちゃんと発表できると思うんだけど、そんなに心配?」
娘「はっぴょういややー」
私「できる。できる。いやだなーと思っているのは先生にもお手紙書いておくし、時間が遅くなったのもちゃんと書いておくから、遅くなったけど、学校行っておいで。」
娘「わかった・・・」

と、しぶしぶ用意する娘の横で、
手紙を書いてランドセルに入れます。

私「車に気をつけて、帰ってきたらどうだったか教えてな。いってらっしゃい。」
と、送り出し、ほんとどうなるのか、そわそわしながら過ごしました。

◆娘、帰宅
「ただいまー はっぴょうできたよー」
と、元気よく帰ってきました。

よかったね!

お風呂で、発表の話しをしていると、ちゃんとできたし、発表は面白かった。と、
私の前で発表をはじめます。聞いた人は、ちゃんとこうして!と、娘に言われました。

娘は前日私にこっそりサインを出していたのですが、気づいていたにも関わらず、その時ちゃんと反応しなかったので、次の日に学校を休むと言わなければいけなくさせてしまったのか。と、思いました。

ヘルプとサポートは違うと、「子どもと心のコーチング」という書籍で書かれていましたが、ここで娘が欲しかったのは、ヘルプではなく、私のちょっとしたサポートでした(書籍:P31-P42)。
うまくサポートできたかは自信がありませんが、なんとか自分で行動できたことを、家族で喜ぶことができました。

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