「オ・グルニエ・ドール」西原金蔵氏の発明話がおもしろかった

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JR京都伊勢丹「サロン・デュ・ショコラ」のセミナー&デモンストレーションで、西原金蔵氏のお話を聞いて、たくさん面白かった事はありますが、その中でも印象に残っているのは、西原氏の発明話。その時の感動や喜びのようなものがとても伝わってきて、ほほえましい気分になりました。

おかしやさんは、おかしを作るだけじゃなく、おかしの道具をも考える。
こういう感じのことをおっしゃっており、わたしは(おかしやさんはすごいなあ~)と、尊敬する気持ちが起こった瞬間でした。
セミナーで教えてもらったコンフィの作り方を私が書いてもしょうがないなあと思い、この記事では、西原氏がとても楽しそうに語っていた、おかしづくりのために発明した道具のお話をしようかと思います。

お菓子作りは、2003年に開校した「エスパス・キンゾー」というお菓子教室で聞いたほうが楽しいと思うので。

見逃さなかったぞ。な、一枚

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西原氏、このお話のとき、なんだか楽しそうです。

これが発明品。

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今回、京都水尾の柚子の皮のコンフィを作るお話を聞き、それぞれのお菓子作りのための材料の論理的な話も知らないことばかりで刺激的でしたが、コンフィを作るために道具も作ったお話も面白かったのです。
ゆで卵を同じ幅にカットするような道具に見えますが、これは西原氏がお菓子作りのために自分で作られたもの。
どこかで買ってきたものなのかとも思いますし、お料理のプロなのだからすぐに作れるだろうと思いますが、これを思いつくのは大変だったみたいですね。

お菓子屋さんは効率的に見た目も美しいものを作らないといけないそうで、自宅でやるお菓子作りとは違っているというのがわかりました。普段キッチン用品を探すとき、シェフの名前がのったものが販売されているのを思い出しました。

それをやるプロが考えだした道具というのは、本当に日ごろの仕事からできあがってきたものなんだというのに、この時、気づきます。

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さて、このなんともないような道具の写真ですが、客観的にみるとそんなに感動はないかもしれません。でも、これがどれだけのものなのかというのは、やはり作った本人の顔やお話にふれることによって、よかったね!とか、すごいなあと思えることのようにも思います。
「コンフィを切るために、道具につけられている刃物はなんでしょうか?」
なんていう質問を、西原氏がはじめに言っていましたが、そう言われてはじめてその刃物がなんなのかと興味を示します。よくよく見るとわかるのですが、よくよく見ないとわからないし、気づきもしない。日常で、知っているあんなものを使っているそうです。
まだ、ちょっと不都合な点があるそうですが、来年くらいには改良されてもっと便利な道具になるかも?みたいなことも、ほのめかしていました。

“ものの道理に合わないことではいけません。”by北大路魯山人

先日、歌手の加藤登紀子さんのTwitterのつぶやきを見ていて、北大路魯山人という人を改めて認識したのですが、彼の作品が青空文庫に掲載されており、読んでいました。「日本料理の基礎観念」の中で、

 料理とは食というものの理(ことわり)を料(はか)るという文字を書きますが、そこに深い意味があるように思います。ですから、合理的でなくてはなりません。ものの道理に合わないことではいけません。ものを合理的に処理することであります。割烹(かっぽう)というのは、切るとか煮るとかいうのみのことで、食物の理を料るとはいいにくい。料理というのは、どこまでも理を料ることで、不自然な無理をしてはいけないのであります。
日本料理の基礎観念(青空文庫)

こんなことが書かれていました。
西原氏のセミナーの中では、素材からなにまで、ものの道理に合ったこと、合理的な処理の方法を丁寧に教わりました。
なぜそうなのかというのは、自分の普段の生活から存分に理解できることで、それは自分が普段意識せずにいることですが、このようなプロフェッショナルな領域にいる場合、意識して考えてそれを作業にとりいれていくということが、プロなんだなあと思い、尊敬する気持ちが芽生えた気がします。
道理をねじまげないでそれを観察してうまくやる自然な方法を見出すことは、どれだけ根気のいる研究なのか、そういうことを怠惰している私からしてみると想像を超えることかもしれません。
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実はセミナーが始まった時から、ずっと(誰だろうなあ)と、気になっていた、彼。
お店の方だろうかと思っていましたが、セミナーの最後で紹介があり、西原氏の息子さんだと知ります。フランスでのパティシエ修行から、京都に戻ってきたのだそう。お父さんと同じ職業をやるというのは、うらやましいなあと、私は思います。京都にお店ができた時は、食べにいきますね。
辻調グループ校 コンピトゥム主催「大森由紀子氏&西原金蔵氏トークショー」では、西原氏が若い人へ向けたメッセージなどが記録されています。

AU GRENIER D’OR(オ・グルニエ・ドール)
住所:京都府京都市中京区堺町通錦小路上ル527-1
AU GRENIER D’ORの情報を見る/店舗写真 by FooMoo

参考/関連サイト

~パリ発、チョコレートの祭典~ サロン・デュ・ショコラ – JR KYOTO ISETAN
オ・グルニエ・ドール 西原パティシエご紹介 – インタビュー記事
「オ・グルニエ・ドール」西原金蔵シェフ講習会
オ・グルニエ・ドール – 京都生活(お取り寄せ)
DigiStyle京都 – 京都の観光、グルメ、宿泊、イベントなどの情報

参考/関連アイテム

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この記事を書いた人

関西在住の3児の母。切迫早産やワンオペ育児を体験しながら今を生きる内向型のブロガー。好きな有名人は、栗原はるみさん、山﨑賢人さん。最近は寝る前にスマホで漫画を読み漁っています。好きな柱は冨岡義勇、好きな刀剣男士はにっかり青江。推し生物はカエル、インコ、ウォンバット。よく買う食材は、鶏の胸肉、卵、牛乳、無洗米です。生協宅配、業務スーパー利用中。

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